【老後の落とし穴】お金があるのに「使えなくなる」病?FPが教える『資産のフレイル』の防衛策

新NISAを頑張っている皆さん、毎日コツコツ貯金をしている皆さん、本当にお疲れ様です。
でも、ちょっとだけ立ち止まって考えてみてください。

「一生懸命貯めたそのお金、最後はどうやって使う予定ですか?」

実は今、真面目にお金を貯めてきた人ほどかかりやすい、ある「心の病」が話題になっています。

それが、私が提唱する**『資産のフレイル』**です。

今回は、医療現場で多くの高齢者を見てきた私だからこそ言える、「お金を貯めること」よりも難しい「お金を使い切ること」の大切さについて解説します。


【結論】この記事のポイント

  1. フレイルとは: 医療用語で「心身が弱った状態」。お金も「貯める力」はあるのに「使う力」が弱る現象がある。
  2. 貯めるプロは使うアマ: 30年貯める練習をした人は、使い方がわからなくなっている。
  3. 健康は「お金の入れ物」: 入れ物(体)が壊れると、中身(お金)を人生の楽しみに変換できなくなる。

目次

1. 医療用語「フレイル」ってなに?

まず、少しだけ医療のお話をします。「フレイル」とは「健康な状態」と「要介護(助けが必要な状態)」のちょうど真ん中を指す言葉です。

「最近、足腰が弱ってきたな」「食欲が落ちてきたな」という、放っておくと介護が必要になってしまう「弱り始め」のサインです。

これ、実はお金の世界でも全く同じことが起きているんです。


2. 怖いのは「お金のフレイル(資産の虚弱)」

老後のために3,000万円、5,000万円と貯めたとします。数字の上では「大成功」ですよね。
でも、いざその年齢になった時、こんな状態になっていたらどうでしょう?

  • 「膝が痛くて、行きたかった海外旅行に行けない」
  • 「食が細くなって、高級なステーキを食べても胃もたれする」
  • 「認知機能が落ちて、スマホの操作やお金の管理が面倒になる」

これが『資産のフレイル』です。

**「お金はある。でも、それを使って人生を楽しむための『心と体の体力』が残っていない」**という、非常に切ない状態です。


3. 【図解】「貯めるプロ」が陥る、使い方の迷子

なぜ、真面目な人ほどこの状態になってしまうのか。その理由を視覚化しました。

あなたの「貯める力」と「使う力」のバランス診断
● 30代〜50代:貯めるプロ

節約やNISAが「習慣」になり、通帳の数字が増えるのが快感。でも、「使う練習」を忘れていませんか?

⬇️ 20年〜30年後 ⬇️
● 70代〜:資産のフレイル(虚弱)

お金はあるが、使い道がない。体力が落ち、新しいことに挑戦する気力がわかない。「もっと早く使えばよかった」という後悔。

処方箋:今から「思い出」への投資を始めよう!

4. ロキの処方箋:資産のフレイルを防ぐ3つの習慣

「お金を貯めるな」と言っているわけではありません。「健康」と「思い出」を、お金と同じくらい資産として大切にしてほしいのです。

  1. 「使う練習」を今から始める:
    月1回でもいいので、「将来のため」ではなく「今の自分の楽しみ」のためだけに、ちょっと贅沢なお金の使い方をしてみてください。使う技術も、練習しないと錆びつきます。
  2. 健康は「最強の非課税資産」:
    いくらNISAで利益が出ても、入院生活ではそのお金を十分に楽しめません。ジムに通う、良い枕を買う、歯の定期検診に行く。これらは将来の医療費を減らす「最高の投資」です。
  3. 「思い出」の配当金を受け取る:
    若いうちに行った旅行や体験は、その後の人生で何度も「あの時は楽しかったね」という「思い出の配当金」をくれます。年をとってからでは、この配当を受け取れる期間が短くなってしまいます。

通帳の数字よりも、人生の「彩り」を

医療現場で最期を迎える方々が後悔するのは、「もっと貯金しておけばよかった」ということではありません。**「もっとやりたいことをやっておけばよかった」**という言葉です。

2026年、私たちはこれまで以上に長生きする時代を生きています。
だからこそ、お金という「道具」を使いこなして、最後まで自分らしく、元気に過ごせる準備を今から始めていきましょう。

お金を貯めるのは「手段」。幸せになるのが「目的」です。

目的を忘れないように、今日はおいしいコーヒー一杯から「使う練習」を始めてみませんか?


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