2024年にスタートした新NISAは、日本における投資への関心を一気に高めました。多くの方が「これを機に投資を始めよう!」と意気込み、実際に証券口座を開設したことでしょう。
しかし、皆さんはその後、実際に投資を継続できていますか?

驚くべきことに、日本証券業協会の調査によると、新NISA口座を開設したにも関わらず、1円も投資していない「放置口座」がなんと38%も存在するという事実が明らかになりました。現在進行形で投資を行っている人は、わずか15%に過ぎません。
「自分はすでに投資しているから関係ない」と思われた方もいるかもしれません。しかし、この「放置口座」の問題の裏側には、誰もが陥りがちな人間の特性が隠されており、この特性を理解しているか否かが、今後の投資の成否を大きく左右するのです。
この記事では、新NISAの「放置口座」が示す衝撃の真実と、投資で失敗せず、資産形成を成功させるための具体的な方法を解説します。
驚きの新NISA利用状況!口座開設しても「放置」が38%の衝撃
明るいニュースとしては、野村アセットマネジメントの調査によると、NISAの利用率は2023年の13%から2025年には28%へ15%も上昇すると予測されています。また、JDパワー投資家満足度調査では、NISAを利用した人のうち9割以上が今後も継続して利用したいと回答しています。





新NISAが日本の投資促進に貢献しているのは間違いありません。
しかし、その一方で、「口座を開設したけれど、結局1円も投資していない」という人が38%もいるのが現状です。過去に投資経験はあるものの現在は何もしていない人が46%いる中で、一度も投資をしていない層がこれほど多いのは見過ごせない問題です。
これは、「理解できる」「行動できる」「実際に行動している」という3つの段階の間に、とてつもなく大きな壁があることを示しています。NISAの必要性は理解しているのに、行動に移せない人が非常に多いのです。
あなたも陥りがち?「分かったつもり」と「いつでもできる」の罠
「NISAで長期・積立・分散投資が良い」「インデックス投資が一番増える」といった知識は、多くの人が知っていることでしょう。しかし、頭では理解しているつもりでも、実際には行動が伴わないケースが多々あります。
• 長期投資をすると言いつつ、結局毎日証券口座をチェックしてしまう。
• インデックス投資が一番良いと分かっているのに、短期的な大きなリターンを求めて尖った投資先を探してしまう。
• 「今は忙しいから」「やろうと思えばいつでもできる」と考えて、結局何も行動しないまま時間だけが過ぎていく。
これらはすべて、**「思考と行動が一致していない」**状態であり、投資の世界では極めて危険な状態です。自分で「分かったつもり」になっているだけで、実際は何も分かっていなかったり、間違った行動をしてしまっている可能性があります。
投資の失敗は「どこに投資したか」ではない!思考と行動のズレが原因



資産運用における失敗は、「どの銘柄に投資したから」あるいは「どのタイミングで始めたから」といったテクニカルな要因で決まることは案外少ない、と指摘されています。
むしろ、「思考と行動のズレ」によって生じる、合理性のない行動や、気の迷いによる感情的な判断こそが、投資の失敗に繋がるのです。
「分かったつもり」の状態や「いつでもできる」という認識は、結局いつまで経っても進歩がなく、自己実現を達成できない原因となります。
投資家レベルを上げる秘訣!「インプット」ではなく「アウトプット」せよ
では、この危険な状態から抜け出し、投資で成功するためにはどうすれば良いのでしょうか?



そのヒントは、「アウトプット」にあります。
現代は情報過多の時代であり、私たちはすでに多くの情報を「インプット」できています。しかし本当に大切なのは、その情報を**「整理」し、自分に必要なものを「取捨選択」し、そして「アウトプット」すること**なのです。
アウトプットこそが、表面的な理解を深め、思考と行動を一致させ、投資家としてのレベルアップを促します。
今日から実践!「自問自答」で思考を整理する具体的方法
アウトプットを実践するための効果的な方法は、**「自分自身が先生になったつもりで、今の状況を自分自身に説明してみる」**ことです。



例えば、あなたが何らかの投資行動をしようと思った時、次のように自問自答してみてください。
• なぜ、新NISA口座を開設しただけで止まっているのか?
◦ (理由がないのであれば、すぐに始めましょう)
• なぜ今、積立投資を止めようとしているのか?
◦ 株価が下がっているから?それは投資家として正しい行動なのか?なぜ正しい(または正しくない)と言えるのか?
• なぜ今、保有している株を売ろうとしているのか?
◦ 株価が高いから?株価が下がったら嫌だから?それは投資家として正しい行動なのか?なぜ正しいと言えるのか?
• なぜこの投資信託を選んだのか?
◦ 人に勧められたから?本当にそれで良いのか?他の選択肢と比較して説明できるか?
このような問いかけを通じて、自分の考えを「言語化」してみてください。言語化する過程で、感情的な判断ではなく、冷静かつ合理的な思考ができるようになります。逆に、うまく言語化できない場合は、まだ「分かっていない」証拠かもしれません。
この自問自答を通じて、自分の考えが整理され、**「自分の持っている知識と違う行動をしてしまっていた」**という思考と行動のズレに気づくことができるはずです。
まとめ:思考と行動を一致させ、自己実現を目指そう
新NISAの「放置口座」問題は、私たちが陥りがちな人間の特性を示唆しています。「分かったつもり」の状態から抜け出し、思考と行動を一致させることこそが、投資で失敗せず、着実に資産を増やしていくための鍵です。
インプットだけでなく、積極的にアウトプットする習慣を身につけ、自身の投資行動を自問自答し、言語化に挑戦してみてください。
このブログ記事が、あなたの投資家としてのレベルアップ、そして豊かな未来の自己実現に向けた最初の一歩となることを願っています。
コメント