【新NISA・含み益の管理】eMAXIS Slim S&P500・オルカン過去最高値更新!今すぐ売却すべき?長期投資を継続すべき3つの理由とは?

目次

歴史的瞬間!eMAXIS Slim 米国株式S&P500 & 全世界株式オールカントリーが過去最高値を更新!

2025年8月1日、**eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)過去最高値を更新しました!

さらに、一足先に最高値を更新していたeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)**と並び、ダブルで最高値を更新するという快挙を達成。まさに「ガチホ勢」の大勝利と言えるでしょう。

思えば数ヶ月前、2025年2月中旬から4月上旬にかけては、トランプ関税や株安・円高のダブルパンチで一時20%以上も下落するという厳しい局面もありました。あの時は「もう投資なんてやめてやる」「やっぱりNISAやらなきゃよかった」といった悲壮感漂う声も多く聞かれましたね。しかし、そこからたった4ヶ月弱でプラス32%ものリターンを叩き出し、現在の含み益へと繋がっています。これは、どんな困難な状況でもぶれずにホールドし続けた人にだけ見られる「景色」です。

現在、多くの投資家が含み益を抱え、「今売却して利益を確定すべきではないか?」という考えが頭をよぎるかもしれません。しかし、**「絶対に継続すべき」**だと私は思います。私たちはたった4ヶ月で得られるプラス32%のリターンよりも、20年から30年かけてトータルで5~7%のリターンを目指し、時間と複利の力で投資元本を2倍から3倍に増やす長期投資を目指しています

この記事では、なぜ今売却すべきではないのか、そしてなぜ長期投資を継続することが重要なのか深掘りしていきます。

1. 「なぜ今売ってはいけないのか?」~含み益の誘惑と長期投資の真髄~

最高値更新と聞くと、「もう天井だ」「これ以上は上がらないのではないか」と直感的に感じる方もいるかもしれません。しかし、安易な売却は長期投資の旨味を大きく損なう可能性があります。

含み益は恐怖に打ち勝った「プレミアム」

4月の「トランプ関税ショック」では、リーマンショック以来の最大の暴落とも言われ、「オルカンやS&P500はもうオワコン」といった声もありました。しかし、その恐怖に打ち勝ち、継続し続けた結果が、現在の含み益です。むしろ、4月の下落局面で勇気を出して買い増しに動いた人は、その行動が現在の含み益という形で報われています。

長期投資はまさに「仏の心」で、雨の日も風の日も感情をゼロにして継続することが重要ですが、含み益は素直に嬉しいものです。仕事が忙しい中で投資を放置していたら、いつの間にか回復して含み益が出ていた、という人もいるでしょう。これこそが**「積立投資を設定して放置する」という超シンプルな戦略**、そして長期投資の最大のメリットと言えます。

フィデリティの調査では、投資成績が最も良かったのは**「亡くなっている人」、次いで「運用しているのを忘れている人」**だったという興味深い結果も出ています。積立投資は設定したら、あとは基本的に放置し、日々の仕事に励み、収入アップを目指すことが資産形成への最短経路なのです。

今売却すると「もったいない」税金とNISAの非課税枠

現在、もし利益が出ている資産を売却した場合、特定口座では20.315%もの税金がかかります。例えば100万円投資して30万円の利益が出たとしても、手元に残るのは税引き後で約23万円です。

さらに、NISA口座で売却した場合、翌年以降に非課税枠は復活するものの、その年の枠を再利用することはできません。新NISAでは年間360万円の投資枠がありますが、途中で売却してしまうと、その非課税の恩恵を最大限に享受できないことになり、長期投資の旨味が減ってしまいます。

長期投資のパワー「複利」の驚異的な効果

私たちは、数百万程度の利益ではなく、投資元本の倍以上を目指してS&P500やオルカンに投資しているのではないでしょうか。長期投資における「複利の力」は、まさにアインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだほど偉大なものです。

以下のシミュレーションを見てみましょう(年率5%で想定)。

毎月3万円投資:

    ◦ 30年後: 約2,500万円近く

毎月5万円投資:

    ◦ 10年後: 元本600万円に対し利益171万円(+28%)

    ◦ 20年後: 元本1,200万円に対し利益829万円(+69%)

    ◦ 30年後: 元本1,800万円に対し利益2,276万円(元本の倍以上!)

        ▪ 通常20%の税率なら440万円の税金がかかるところ、新NISAなら全額非課税で受け取れます。

毎月10万円投資:

    ◦ 20年後: 3,000万円突破

このように、投資期間が長くなるほど、利益の割合は飛躍的に増加します。

複利効果と長期投資、そして新NISAの組み合わせは**「最強」**なのです。

2. 驚異の復活劇!なぜeMAXIS Slim S&P500 & オルカンは一気に回復したのか?

eMAXIS Slim 全世界株式オルカンと米国株式S&P500の純資産額は、わずか1年で約9兆円から約14.8兆円へと、5.8兆円も増加しています。これは日本の公募投信の中でもトップクラスの規模です。このような凄まじい資金流入と相まって、両ファンドは従来のインデックスの常識を打ち破るリターンを叩き出しました。

2025年8月1日には、eMAXIS Slim 米国株式S&P500が34,806円と過去最高値を更新。また、eMAXIS Slim 全世界株式オルカンも7月11日にはすでに最高値を更新していました。最悪期からS&P500はプラス32.36%オルカンはプラス30.48%という驚異的な伸びを見せています。

この大幅な回復は、主に以下の要因によって達成されました。

1. FRBの利下げ期待と雇用統計の悪化

現在の米国の政策金利は4.25%から4.5%と非常に高い水準にあり、利下げの余地が十分にあります。金利が下がると、企業の設備投資がしやすくなり、雇用も生まれるという好循環が期待できるため、株価にとっては追い風となります。

7月末のFRBのFOMCでは利下げが見送られましたが、理事の2人が利下げを支持するという異例の状況でした。FRBが利下げに踏み切る条件は、インフレ懸念の低下と雇用の悪化の2点です。

そして動画収録前日、アメリカでは雇用統計が発表され、市場予想を大幅に下回る結果となりました。これは「雇用悪化=利下げ期待の高まり」を意味します。新型コロナウイルス以来の悪化であり、FRBが本格的な景気後退を避けるために利下げに動く可能性が高まっています。

2. ビッグテック企業の業績が絶好調

オルカンやS&P500に投資している場合、時価総額加重平均のため、米国のビッグテック企業への投資比率が高くなります。現在、これらの企業の業績が軒並み絶好調です。

Microsoft: 2025年4-6月期の決算で売上・最終利益ともに過去最高を記録。時価総額4兆ドルを超える「4兆クラブ」入り。

NVIDIA: 5月末の決算も絶好調。

Google、Meta: 決算が非常に好調。

これらのビッグテック企業がS&P500やオルカンを大きく牽引しています。

3. マクロ経済指標が予想ほど悪化しなかった

動画収録前の雇用統計は悪化の兆しを見せましたが、CPI(消費者物価指数)などはこれまで関税の影響が強く出ていませんでした。全体としてマクロ経済が思ったほど悪化していなかったため、FRBにはまだ利下げや量的緩和といった景気減速を防ぐための「手札」が残されており、これらが株価にさらなる追い風となる可能性があります。

4. 米国での大規模減税策の可決

トランプ大統領の目玉政策の一つである大規模減税が可決されました。所得税減税の恒久化などにより、さらなる経済成長が期待されています。

5. 円安の進行

S&P500やオルカンは為替ヘッジをしていないため、円安になれば基準価格が上がり、評価額も増加します。過去最高値更新には、株高に加えて円安の進行も大きく貢献しています。

3. 今売却したら「大損」!?私が投資を継続する3つの理由

売却しない理由として、以下の3点を挙げていきます。

理由1:S&P500の最高値更新は実は「日常茶飯事」

最高値更新と聞くと「もう天井か?」と感じがちですが、過去のS&P500のデータを見ると、そのイメージは大きく変わります。

1957年以降、過去最高値更新は1,257回発生しています。

• これは年間平均で18回、つまり月に1回以上は最高値更新が起きていることになります。

• 最高値更新のアラートは上昇局面に集中しており、最高値を超えてもさらに強い相場が続く可能性を示唆しています。

• 過去のデータでは、最高値更新後1年後には71%の確率で上昇し、リターンの中央値は**+8.4%**です。

このデータは、最高値更新が特別なことではなく、むしろ市場が上昇基調にある証拠であることを示しています。市場の「最も輝く瞬間」を逃さないためには、シンプルに市場に居続けることが唯一にして最大の武器なのです。過去72年間で最もパフォーマンスが良かったたった5日間(全体の0.019%)を逃すだけでも、複利を含めた利益の50%が吹き飛んでしまうというデータもあります。

理由2:今売却しても求めるほどの利益は出ないから

前述の複利効果のシミュレーションからもわかる通り、長期投資の真価は、投資期間が長くなるにつれて利益が指数関数的に増えていく点にあります。

例えば、毎月5万円を30年間投資した場合、元本1,800万円に対して、利益は2,276万円にもなります。この利益は、運用期間が10年増えるだけで、大幅に増加します。仮に途中で売却してしまうと、この驚異的な複利の恩恵を十分に受けることができません。新NISAは非課税期間が無期限であるため、長期投資との相性が抜群なのです。

理由3:今後も世界は力強く経済成長すると信じているから

「NVIDIAがMicrosoftを抜いて時価総額1位になった」「AIが未来を牽引する」といった話を聞くと、「もう全ては市場に織り込まれているから、材料出尽くしで暴落が来る」と考える人もいるかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか?

• AIが経済を牽引すると言われ始めたのは数年前からですが、NVIDIAが時価総額1位になることを完全に予測できた人はいなかったはずです。

• 2010年頃からAppleやAmazonはすでに身近な存在でしたが、そこから14年間で株価は20倍にも成長しました。

株式市場は短期的な材料を織り込みますが、長期投資においては、**「実際にインパクトのある技術が出てきて、多くの人がそれを手にとり使い、生活が実際に変わることで企業業績が押し上げられ、株価が爆発的に伸びる」**という視点が重要です。

現在のAI革命はまだ「入り口」に立ったばかりです。私たちの日常生活がAIによって劇的に便利になるのは、これから本格化するフェーズです。世界は今後も力強く経済成長を続けると信じるからこそ、長期投資を継続する価値があるのです。

まとめ:長期投資のモチベーションを爆上げし、継続こそ成功への道!

eMAXIS Slim S&P500とオールカントリーの過去最高値更新は、長期投資を継続してきた投資家にとって大きな喜びです。しかし、この含み益を前にして「売却すべきか」と悩むのは自然な感情です。

• 含み益は、市場の恐怖に打ち勝ち、継続し続けた「勇気の証」である

• 積立投資は**「設定して放置する」というシンプルさ**が最大のメリットである。

• 短期的な利益確定は、税金の発生やNISAの非課税枠の制約により、長期的な利益を大きく損なう可能性がある。

• 複利の力は、投資期間が長くなるほど指数関数的に効果を発揮し、元本の何倍もの利益をもたらす。

• S&P500の**最高値更新は「日常茶飯事」**であり、むしろ上昇局面のサインであることが多い。

• 真の経済成長は、短期的な市場予測を超えた技術革新と社会実装によってもたらされるものであり、AI革命はまだ序章に過ぎない。

長期投資家にとって、複利の力を信じ、市場が上がった時も下がった時も、淡々と積立投資を継続していくことが最も重要です。

今回の最高値更新は、皆さんの継続投資のモチベーションを大いに高めてくれたことでしょう。まだまだ山は登り始めたばかりです。私たちが目指す頂はもっと高いはずです!
粘り強く市場に参加し続けましょう!!

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