【2025年最新比較】SBI SCHD vs 楽天 SCHD 徹底解説!信託報酬・分配金・NISA変更・どちらを選ぶべき?

徹底比較

2024年に大きな話題となり、2025年現在も投資信託の買い付けランキングで常にトップ10にランクインする人気の投資信託、SBI SCHD楽天 SCHD

同じ「SCHD」に投資するファンドですが、実はその中身や運用方針には大きな違いがあります。設定当初はSBIが有利と思われましたが、楽天も信託報酬を引き下げ、分配金受け取り方法にも対応するなど、両者拮抗しています。特に、初回分配金の結果から見えてきた分配方針の違いは、投資家にとって非常に重要なポイントです。

この記事では、2025年最新の情報に基づき、SBI SCHDと楽天 SCHDの魅力を再確認しつつ、以下の4つの項目で徹底比較します。

•ファンドの基本情報

•信託報酬やポイント還元の違い

•分配金コースの途中変更や自動振込サービス

•初回分配金から見えてきた分配方針の決定的な違い

これから投資を始める方はもちろん、すでに投資中の方にも役立つ内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

SCHDの魅力とは?米国高配当株ETF「SCHD」の概要

まずは、投資対象である本家SCHDの魅力と最新の変更点についておさらいしましょう。

SCHDは、アメリカのダウジョーンズ社が提供する株価指数「ダウ・ジョーンズ USディビデンド100インデックス」に連動を目指すETF(上場投資信託)です。運用会社はチャールズ・シュワブ社。

このETFが投資する企業は、以下の特徴を持っています。

•10年以上の連続増配を続ける米国株に投資。

•配当利回りが高いだけでなく、ROEの高さなど一定の基準をクリアした100社を厳選。

SCHDの魅力は、その力強い増配率にあります。

•2024年の増配率は**前年比+12.2%**でした。

•過去12年間の平均増配率は**+11.5%**と非常に力強いです。

•2011年の設定来の平均増配率は11%を超えています

また、長期で見れば配当利回りは3.5%を超える高配当が魅力であり、S&P配当貴族やS&P500指数と比較しても3.7%と高い水準です。株価自体も2011年からの設定来で4倍弱に成長しており、これも大きな魅力と言えるでしょう。

2025年3月21日には年1度の構成銘柄の見直しが行われ、バランスシートの健全性や配当成長が向上しました。セクター別ではエネルギーや生活必需品が増え、一般消費財や金融は減少しています。

2025年6月時点の純資産額は1ドル140円換算で9.97兆円と、10兆円に迫る勢いで、アメリカでも純資産額が多いETFとして有名です。S&P500のようなGAFAMやNVIDIAなどのハイテク企業は含まれていませんが、それでもこれだけの株価指数が堅調に推移しています。

SBI SCHD vs 楽天 SCHD:基本情報を徹底比較

それでは、本題の2つのファンドの比較に入りましょう。

項目楽天 SCHDSBI SCHD
設定日2020年9月27日2024年12月20日
純資産額1,624億円 (2025年7月時点)1,468億円 (2025年7月時点)
販売会社楽天証券のみ2SBI証券のみ2
分配月2月、5月、8月、11月 (年4回)3月、6月、9月、12月 (年4回)
初回分配金2025年2月 (1万口あたり85円)2025年6月 (1万口あたり62円)

楽天SCHDの方が設定日が若干早く、純資産額も現在のところSBI SCHDを上回っています。分配月が異なるため、両ファンドを組み合わせることで毎月分配を受け取ることも可能です。

コスト徹底比較!信託報酬とポイント還元

投資信託を選ぶ上で、信託報酬は長期的なリターンに大きく影響するため、非常に重要な要素です。

項目楽天 SCHDSBI SCHD
信託報酬0.1238% (2025年5月23日より)0.1227% (2025年5月20日より)
ポイント還元なし年率0.022% (投信マイレージ)
実質コスト0.1238%0.1007% (ポイント還元考慮)

設定当初は信託報酬に大きな差がありましたが、楽天SCHDは2025年5月23日より信託報酬を大幅に引き下げ、0.1238%となりました。しかし、その直前の2025年5月20日には、SBI SCHDがさらにわずかに下回る0.1227%への引き下げを発表。信託報酬単体ではSBIがわずかにリードしています。

さらに、SBI証券では投資信託の残高に応じてポイントがもらえる「投信マイレージ」があります。SBI SCHDの場合、**年率0.022%のポイント還元があり、これを考慮すると実質的なコストは約0.1007%**になります。楽天証券では楽天SCHDはポイント還元の対象外であるため、実質コストではSBIが約0.023%程度有利と言えます。

長期投資において、このわずかなコスト差が最終的なリターンに大きな影響を与える可能性があることを理解しておくことが重要です。

例えば、毎月5万円を50年間、年率5%で投資した場合、0.06%の信託報酬の差でも総支払コストに150万円以上の差が生まれると試算されています。

NISA対応で使いやすさはどう変わった?分配金コース変更と自動振込サービス

これまで、NISA口座で投資信託を保有している場合、楽天証券では分配金コースの途中変更ができないという制約がありました。しかし、これは朗報です!

•楽天証券:
 2025年6月22日より、NISA口座での分配金受け取りコース変更がいつでも無料で可能になりました35。これにより、購入時に誤って設定してしまった場合でも、買い直しの手間やNISA枠の無駄遣いをせずに済むようになりました。

•SBI証券:
 NISA口座での分配金コース途中変更は以前から可能です。

この変更により、例えば「60歳までは分配金を再投資して資産拡大を最大化させ、60歳以降は分配金受け取り型にして生活費に充てる」といった柔軟な運用戦略が両ファンドで実現可能になりました。

また、どちらのファンドでも「投信分配金自動振り込みサービス」を利用できます。これは、分配金が証券口座に振り込まれた後、指定の銀行口座に自動で無料で振り込んでくれる便利なサービスです。

•SBI証券:
 サービスの申し込みには、合計100万円以上の投資信託を保有している必要があります(申し込み後に残高が100万円未満になっても問題ありません)。

•楽天証券:
 銘柄ごとに個別の設定ができるなど、柔軟な対応が可能です。

NISA口座での分配金コース変更が楽天証券でも可能になったことで、両ファンド間の使い勝手の大きな差はなくなりました。

最も重要な違い!初回分配金から見えた「分配方針」の違い

SBI SCHDは2025年6月に、楽天 SCHDは2025年2月にそれぞれ初回分配金が出ました。

楽天 SCHD:1万口あたり85円

SBI SCHD:1万口あたり62円

一見すると楽天SCHDの方が多く分配金を出しているように見えますが、実はその中身に決定的な違いがあります。

SBIアセットマネジメントが公開した資料から、両者の分配方針を見ていきましょう。

楽天 SCHDの分配方針:収益調整金を活用した積極配当

楽天 SCHDの1万口あたり85円の分配金のうち、利益(ファンドが受け取った配当金)は55円で、残りの部分には**「収益調整金」**が活用されていました。

<収益調整金とは?>

◦既存の投資家を保護するための会計上の勘定科目です。

◦新規の投資家が投資信託を購入した際に、既存の投資家が受け取る分配金が希薄化しないようにするためのものです。

◦一般的に、基準価格が上昇し、新規投資家が増えると積み上がりやすい傾向にあります。

•楽天 SCHDは、78.5億円もの収益調整金が積み上がっており、その一部(約3.7億円、約4.7%)を初回分配金の原資として活用したと見られます。

•これは、積み上がった収益調整金を投資家に還元する積極的な姿勢見て取れます。

SBI SCHDの分配方針:利益の範囲内での分配

一方、SBI SCHDはファンドが受け取った配当金(63.56円)から費用を差し引いた62.20円のほぼ全額を分配金(62円)として支払っています。

•方針:ファンドが「得た利益」、つまりファンドの配当金の範囲内で投資家に分配金を支払い、「収益調整金」は原則として分配金に充てない方針**としています。

•SBI SCHDの収益調整金は現時点では少額(約0.22億円)であり、分配金支払いには充当していません。

•これは、**純資産額を減らさずに、着実に増やしていくことを目指す「慎重なスタンス」**と言えるでしょう。

分配方針の違いが投資家に与える影響

•収益調整金を分配に充てる(楽天SCHD):その分ファンドの純資産額が減少し、基準価格が減少する可能性があります。積極的な還元を求める投資家には魅力的かもしれませんが、基準価格の安定性には注意が必要です。

•収益調整金を分配に充てない(SBI SCHD):ファンドの純資産額が減らないため、基準価格が安定しやすい傾向にあります。配当だけでなく、基準価格の成長も重視する投資家には合っているでしょう。

どちらのファンドも、通常の分配金に対して外国税額控除が適用されることが確認されており、二重課税で不利になる心配がないのは安心材料です。

同じSCHDに投資するファンドですが、分配方針においてはそれぞれ異なるスタンスを取っており、この点はご自身の投資スタイルに合わせてどちらが好みかを見極める重要なポイントになります。

まとめ:結局どちらを選ぶべき?メリット・デメリット

2025年7月時点の両ファンドの比較をまとめると以下の通りです3。

項目楽天 SCHDSBI SCHD
純資産額1,624億円1,468億円
信託報酬0.1238%0.1227%
ポイント還元なし0.022% (実質コスト0.1007%)
NISA分配コース変更2025年6月22日より可能可能
分配スタンス収益調整金を一部取り崩し、利益に上乗せして積極配当収益調整金は取り崩さず、利益の範囲内で分配
メリット設定が古く純資産額が豊富。初回分配金はSBIより高かった。NISAでの使い勝手もSBIに追いついた。信託報酬がわずかに低い。ポイント還元で実質コストがさらに低い。基準価格の安定性が期待できる。
デメリットポイント還元がない。収益調整金を使うため基準価格の変動要因となる可能性純資産額は楽天より少ない。初回分配金は楽天より低かった。

どちらのファンドを選ぶべきか?

•コストを最重視するなら
 SBI SCHDがわずかながら信託報酬が低く、さらにポイント還元を考慮すると実質コストで優位に立ちます。

•積極的な分配金を求めるなら
  初回分配金で収益調整金を活用した楽天 SCHDが、より高い分配金を目指す傾向にあると言えます。ただし、これは基準価格に影響を与える可能性がある点を理解しておく必要があります。

•基準価格の安定性を求めるなら
 利益の範囲内で分配を行うSBI SCHDの方が、基準価格の変動要因が少ないと言えるでしょう。

どちらのファンドも、長期投資家にとっては魅力的なファンドであり、新NISAの成長投資枠の対象にもなっています。短期の分配金や株価の変動に左右されず、その中身をしっかり理解した上で、じっくりと長期で育てていくことが大切です。

SCHDへの投資を始めるなら、まずは証券口座開設から!

SBI SCHDと楽天 SCHD、どちらのファンドも魅力がありますが、ご自身の投資方針や重視するポイントによって最適な選択は異なります。

•楽天 SCHDに投資したい方は、

•SBI SCHDに投資したい方は、

どちらの証券会社も、新NISAに対応しており、手軽に投資を始めることができます。この機会にぜひ、ご自身に合った証券口座を開設して、SCHDへの長期投資を始めてみませんか?

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