【オルカンの闇】オルカン地獄の期間に突入

暴落

“安定のオルカン”と言われている全世界株式でも、過去を紐解くと含み損が続く期間があった——これは、日本経済新聞が報じたデータです。

最近SNSでは、こういった声をよく見かけます。

「新NISAはオルカンを買っておけば絶対に負けない」 「オルカン以外への投資は情弱の投資」

本当にそうでしょうか。

今回は日経新聞のデータを整理しながら、オルカンにも確実に存在する「含み損の期間」について解説します。加えて、夜勤や当直がある働き方だからこそ気をつけたい視点も、CEとして働く運営者の実感を交えてお伝えします。

「オルカンさえ買えば安泰」という空気に、少し立ち止まって向き合ってみましょう。

目次

オルカンにも確実にあった「含み損期間」

「正直、自分も“オルカンさえ買っておけば安心”だと思っていた側の人間です。ただ、日経新聞の記事でこのデータを見て、認識を改めました。」

局面下落開始(高値)底値下落率高値回復含み損期間
ITバブル崩壊1998年7月2003年3月約4割2005年9月7年2ヶ月
リーマンショック2007年6月約6割2013年12月6年6ヶ月

投資を始めて7年以上、含み損の状態が続いたら、心が折れてしまう人がほとんどではないでしょうか。

「オルカンを買っておけば絶対に負けない」というSNSの空気とは裏腹に、過去には確実にこういう局面があったということです。

とはいえ、この37年弱で全世界株指数は約20倍、年平均リターンにすると約8.6%というデータもあります。長期で見ればプラスだが、そこに至るまでに数年単位の我慢が必要になる場面が必ずある——これが、このデータから読み取れる現実的な結論です。

ここ数年で投資を始めた方は特に注意が必要です。直近は比較的好調な期間が続いていたため、「含み損が何年も続く」という感覚自体を経験していない人が多いはずです。これから先、同じような局面が来る前提で、心構えをしておくことが重要になります。

夜勤明けの判断力と、含み損の相性の悪さ

ここからは、データではなく、臨床工学技士として実際に夜勤をこなしてきた自分の実感の話をします。

夜勤中、人工呼吸器や透析機器のアラームに対応しながら一晩を過ごすと、明け方には頭がまともに働いていません。判断力というものが、物理的に目減りしている感覚です。買い物でレジの計算すら一瞬遅れるような状態で、帰りの電車やベッドに倒れ込む前の数分、なんとなくスマホで証券アプリを開いてしまう。これ、経験がある方も多いのではないでしょうか。

含み損が続いている時期に、この「判断力が落ちている状態」でアプリを開くのは、正直かなり危険です。冷静な時なら「長期で見れば戻る」と分かっていても、寝不足で感情のコントロールが利きにくい状態だと、赤い数字を見た瞬間に「もう売ってしまいたい」という衝動が、いつもより強く出てきます。実際、自分自身も夜勤明けに保有商品の含み損を見て、一瞬本気で売却ボタンに指をかけたことがあります。結局は思いとどまりましたが、あの時の判断力の状態で操作していたら、たぶん今頃後悔していました。

日勤だけの仕事なら、まだ判断力が保たれた状態でお金と向き合えます。 しかし夜勤・当直がある働き方は、「一番冷静でいたい場面」で「一番判断力が落ちている」という、構造的に相性の悪いタイミングが定期的にやってきます。

だからこそ、夜勤がある働き方をしている人ほど「その場の気分で判断しない仕組み」を先に作っておくことが、本気で必要です。積立設定を自動化しておく、含み損の時期はアプリを開く頻度自体を減らす、といった工夫は、精神論ではなく、夜勤明けの自分を守るための実務的な対策です。

オルカンといえどキツい期間はある

オルカンに投資しておけば無条件でお金が増え続ける、なんてことは決してありません。

時代にあやかり数年で投資を始めた人は特にそうです。ここ最近の期間はすごく良い期間でした。こんなにガッツリ増えていくことはなかなかないのです。これからは地獄の期間もあるんだという前提で投資を行なってください。その上で何回もいっているようにリスク許容度を守った投資をしてほしいです。

含み損の期間、どう乗り越える?

対策はシンプルにこの2つです。

1. コツコツと積立投資を続ける
 暴落時は買値が安くなります。含み損の時期にめげずに買い増しを続けると、回復時のリターンが大きくなります。

2. 判断する場面を、あらかじめ減らしておく
  特に夜勤・当直がある働き方の方は、「気分で判断しない仕組み」を先に作っておくことが、精神論ではなく実務的な自衛策になります。積立額・積立日を固定してしまえば、判断力が落ちている夜勤明けに、わざわざ重大な決断を下す場面自体をなくせます。

オルカンは”ノーストレスの必勝投資法”ではありません。37年で20倍という実績の裏には、7年、6年という含み損の期間が確かに存在します。資産を増やすには、こうした期間を耐える「仕組み」が必要です。インデックス投資のリターンは、いわば「我慢の対価」です。

今日からできる一歩

含み損の時期に踏ん張れるかどうかは、実は「意志の強さ」の問題ではありません。判断する回数そのものを減らせているかどうかの問題です。

積立設定を一度固定してしまえば、含み損の局面でも、夜勤明けの判断力が落ちた状態でも、淡々と同じ金額が積み立てられ続けます。逆に、その都度「今買うか、今売るか」を判断する仕組みのままだと、一番判断力が落ちているタイミングで、一番重要な決断を迫られることになります。

証券口座の設定画面から、積立額と積立日を一度決めてしまえば、あとは仕組みが代わりに動いてくれます。まだ設定を見直していない方は、この機会に一度、積立の仕組みを確認してみてください。

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