「企業型DCって、iDeCoと同じようなもの?」
——正直、自分も最初はこの2つの違いがよく分かっていませんでした。
企業型DC(企業型確定拠出年金)とは、簡単に言うと、
会社がお金を出してくれて、それを従業員自身が運用し、将来受け取る「もう一つの退職金」のような制度です。あくまで会社が導入していないと使えない制度なので、「自分の病院に、この制度があるかどうか」を知ることが、まず最初の一歩になります。
調べてみると、医療法人では、一般的な企業型DCとは少し違う「選択制DC」という形で導入されているケースが多いことが分かりました。また、2026年からは退職金との受け取り方に関わる税制も変わるため、今のタイミングで一度知っておく価値があると感じました。
この記事では、企業型DCの基本的な仕組みと、医療現場ならではの導入のされ方、そして2026年の税制改正のポイントを、できるだけ分かりやすく整理します。
企業型DC、仕組みをかみ砕いて説明します

企業型DCの流れは、大きく3ステップです。
①会社が、毎月一定額のお金を出してくれる
このお金(掛金)は、会社が負担してくれます。従業員が自分の給料から積み立てるわけではありません(例外として、給料の一部を上乗せして拠出できる「マッチング拠出」という仕組みもあります)。
②そのお金を、従業員自身が「どう増やすか」選ぶ
預金のような安全なタイプから、株式に投資するタイプまで、いくつかの運用商品の中から自分で選びます。ここが、従来の退職金と一番違うところです。
③60歳以降に、運用した結果を受け取る
運用がうまくいけば受け取る金額は増え、うまくいかなければ減ることもあります。「将来いくらもらえるか」があらかじめ決まっていないのが特徴です。


医療法人ならではの導入形態+2026年の税制改正
医療法人でよく見られる「選択制DC」
一般企業では、会社が掛金を全額負担する形が多いのですが、医療法人の場合、**「選択制DC」**という形で導入されているケースが目立ちました。これは、給与の一部を天引きして積み立てるか、そのまま給与として受け取るか、従業員自身が選べる制度です。
天引きして積み立てた分は、税金や社会保険料の計算対象から外れるため、選び方によっては手取りに影響します。「自分の病院にDCがある」と分かったら、この点も含めて確認しておくと安心です。
2026年から、退職金との受け取り方に注意
もう一つ、知っておきたい税制改正があります。退職金と企業型DCの一時金は、どちらも「退職所得控除」という税優遇を受けられますが、両方を非課税枠いっぱいに使うには、受け取り時期を一定期間空ける必要があります。 この期間が、2026年1月から5年→10年に延長されました。


これから受け取る予定の方、特に転職を考えている方は、このタイミングのズレで税負担が増える可能性がある、という点を頭に入れておくとよさそうです。


結論
企業型DCは、会社が掛金を出し、自分で運用して将来受け取る「もう一つの退職金」のような制度です。ただし、会社に制度がなければ使えないため、まずは自分の病院に導入されているかどうかを確認することが出発点になります。
医療法人では「選択制DC」という形での導入も多く、給与の一部を積立に回すかどうかを自分で選べるケースがあります。また2026年からは、退職金との受け取り時期の間隔が5年から10年に延長されるため、将来受け取るタイミングを考える際は、この点も踏まえておくとよさそうです。
今日からできる一歩



企業型DCがある職場であれば、まずは人事や総務に、制度の有無と内容を確認してみてください。もし企業型DCがない職場であれば、個人で加入できるiDeCoやNISAで、同じように非課税での資産形成を進めることができます。
いずれにしても、「会社の制度を待つ」だけでなく、自分でも積立の仕組みを持っておくことが、長期的には安心につながります。以前の記事「夜勤で忙しい医療職のためのNISA入門」で紹介した通り、一度設定すれば、あとは自動で積み立てが続きます。





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