看護休暇・介護休暇、有給か無給か

子どもが急に熱を出した、親の介護で付き添いが必要になった

——そんな時に使える「看護休暇」「介護休暇」という制度があります。

正直に言うと、自分も長らく「看護休暇を取ると、給料が減る」と思い込んでいました。共働きで子どもが2人いると、体調を崩すたびに休みが必要になり、気づけば有給をかなり使い込んでいる状態が続いていました。看護休暇という制度があることは知っていても、「どうせ無給だろう」と決めつけて、有給の方を優先して使っていたのです。

ところが最近、事務の方に確認してみたところ、自分の職場では看護休暇が有給扱いだと分かりました。それ以来、子どもの体調不良の際は看護休暇を積極的に使うようになりました。

この「思い込みで損をしていた」経験から、あらためて制度そのものを調べ直すことにしました。調べてみると、看護休暇・介護休暇は、法律上「有給にするか無給にするか」が会社の判断に委ねられているということが分かりました。つまり、自分のように「無給だと思い込んで確認していなかった」人は、他にもいるかもしれません。

この記事では、この2つの休暇制度の基本と、混同しやすい点を、公的機関の情報をもとに整理します。まずは自分の職場が有給か無給か、就業規則や事務に確認することから始めてみてください。

目次

看護休暇・介護休暇の基本

まず大前提:有給か無給かは、会社次第

子の看護休暇も介護休暇も、法律(育児・介護休業法)には給与についての定めがありません。 

つまり、有給にするか無給にするかは、会社の就業規則によって決まります。無給とする会社が多いとされていますが、法律違反ではありません。

ただし、無給であっても「欠勤」として扱うことは禁止されています。 評価や賞与査定にマイナスの影響を与えることも、法律上は認められていません。

日数の目安

  • 対象家族(子・要介護者)が1人:年5日まで
  • 対象家族が2人以上:年10日まで
  • 1日単位・時間単位のどちらでも取得可能

看護休暇には「時季変更権」がない

通常の有給休暇と違い、看護休暇は「子どもの体調不良」という、その日その時間に対応する必要がある性質上、会社側が取得日をずらすよう求めること(時季変更権)ができません。

「介護休暇」と「介護休業」、混同注意

ここが一番間違えやすいポイントです。名前が似ていますが、全くの別制度です。

シフト制で働く医療職ならではの注意点

ここまでの制度は、業種を問わず共通のルールです。ただ、シフト制・夜勤ありで働く医療現場だからこそ、意識しておきたい点もあると感じました。

①急な看護休暇と、シフトの調整

子どもの急な発熱は、当然ながら勤務シフトの都合とは関係なく起こります。看護休暇には時季変更権がないとはいえ、夜勤の代わりを探す調整自体は現実問題として発生します 制度上の権利と、現場での協力体制は別の話として、日頃からの職場内の連携が大切になりそうです。

②介護休業(長期)は、夜勤免除等の他制度と合わせて検討する

親の介護など、長期的な対応が必要な場合、介護休業(最大93日)だけでなく、育児・介護休業法には夜勤免除を請求できる制度も別途あります。休業を取るか、夜勤を減らして働き続けるか、状況に応じて複数の選択肢を組み合わせて考えられると知っておくと、視野が狭くならずに済みそうです。

③「有給か無給か」は、思い込みで判断しない

自分自身がそうだったように、「看護休暇はどうせ無給だろう」と確認もせずに決めつけてしまうと、本来使えるはずの制度を活用できないまま、有給だけをすり減らしてしまうことになります。就業規則を確認する、事務に一言聞いてみる——このひと手間だけで、状況が変わることもあります。

もし無給だった場合は、その分の収入減が発生します。特に夜勤手当を含めた収入で生活設計をしている場合、急な休暇がどれくらい家計に影響するかを、平常時に一度シミュレーションしておくと、いざという時に慌てずに済みます。

結論

看護休暇・介護休暇は、有給か無給かが会社次第という、意外と曖昧な部分がある制度でした。ただし無給であっても、欠勤扱いにはならず、不利益な取り扱いも禁止されています。

そして「介護休暇」と「介護休業」は、名前は似ていても中身は別物です。短期でこまめに使うのが介護休暇、まとまった期間休むのが介護休業(給付金67%あり)——この違いを知っているだけで、いざという時の選択肢の見え方が変わってきます。

シフト制で働く医療現場では、制度上の権利に加えて、現場での調整という現実的な側面もあります。だからこそ、制度を正確に理解した上で、日頃から無給期間への備えをしておくことが、一番現実的な対策だと感じました。

今日からできる一歩

看護休暇や介護休業が無給になった場合、その期間の収入減は、家計にとって決して小さくありません。こうした「一時的な収入減」への備えとして、ふるさと納税で普段の税負担を軽くしておくというのも、地味ですが有効な対策の一つです。

実質2,000円の自己負担で、翌年の税負担を先取りで軽減できるふるさと納税は、無給期間があっても家計への影響を和らげる、数少ない「今日からできること」の一つだと思います。

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